AMS 9607-2-1/2
London 4. November 1995
Disc 1
- Over The Rainbow
- Spotlight Kid
- Too Late For Tears
- Long Live Rock’n’Roll
- Hunting Humans
- Wolf To The Moon
- Difficult To Cure
- Still I’m Sad
- Man On The Silver Mountain
Disc 2
- Temple Of The King
- Black Masquerade
- Ariel
- Since You Been Gone
- Perfect Strangers
- Hall Of The Mountain King
- Burn
- Smoke On The Water
メンバー確定以前に噂されていたバンド名をタイトルにしたこのライヴCDは、ヨーロッパ・ツアー最終日となる1995年11月4日、ハマースミス・オデオンにて行なわれた公演をオーディエンス録音でとらえた2枚組です。前日の公演は’"Extra Long’"として名盤になっていますが、次の日のこの公演はいま一つ地味な存在になっています。ステージから離れた場所で録音したようです。バランス自体はまあまあなのですが、シャリシャリとした音質で、高音部が耳にツラい感じは少しあります。
1曲目が’"Over The Rainbow’"となってますが、実際は「威風堂々」のテープ部分までで、ドロシーの台詞から’"Over The Rainbow’"のテーマ演奏は、’"Spotlight Kid’"の冒頭に収録されています。
リッチー以外のメンバーの演奏の出来は決して悪くはないのですが、バンドのプレイとして前日のようなマジックを感じる瞬間はほとんどありません。ドゥギーのMcもなにか淡々としていて、アドリブ・ソングや遊びもほとんどなくリハーサル通りという感じの出来になっています。リハーサルとそれほど違わなくても、リッチーの出来がよければカッチリとまとまった演奏となるところですが、この日は肝心のリッチーのプレイが前日と比べると生彩を欠いているように感じられます。ギター・サウンドがいつもと少し違うので、その辺に原因があったのかもしれません。
‘"Hunting Humans’"や’"Black Masquerade’"等で、後半のギター・ソロとなるべき部分でキーボード・ソロをとらせているのがちょっと変わっています。リッチーが気がノらなくて、ポールに振ったのか、別の理由があったのかはわかりませんが、リッチーのソロを期待する大部分のファンにとっては盛り上がらない展開でしょう。ドゥギーも後半にいくにしたがってバテてきたのか、音を外す場面が多くなってきます。
アンコール、’"Burn’"を無難に (構成を思いきり間違えてますが (^^;))こなしたあと、スタッフか観客に無理矢理歌わせる’"Smoke On The Water’"をプレイして、終了です。この日は普段のステージの水準からいっても出来はいま一つで、前日で全てエナジーを使い果たしたような印象です。アンコールでの飛び入りが唯一最終日らしいところでしょう。
イギリスでのコンサートを終え、いよいよ日本に上陸することになります。この他のヨーロッパ・ツアーの音源としては、ツアー序盤のオスロ、中盤のミラノのステージがそれぞれプライヴェート映像で出回っています。