Darker Than Blue [023/26]
Osaka 9 May,1985

Disc 1

1. Opening : Bach
2. Highway Star
3. Nobody’s Home
4. Strange Kind Of Woman
5. Blues
6. A Gypsy’s Kiss
7. Perfect Strangers
8. Under The Gun
9. Lazy
10. Ian Paice Drums Solo

Disc 2

1. Child In Time
2. Knocking At Your Back Door
3. Difficult To Cure
4. Jon Lord Keyboard Solo
5. Space Truckin’
6. Woman From Tokyo
7. Black Night
8. Smoke On The Water

Disc 3

1. Intro.
2. Opnening : Bach
3. Highway Star
4. Nobody’s Home
5. Strange Kind Of Woman
6. Blues
7. A Gypsy’s Kiss
8. Perfect Strangers
9. Under The Gun
10. Lazy
11. Ian Paice Drums Solo

Disc 4

1. Child In Time
2. Knocking At Your Back Door
3. Difficult To Cure
4. Jon Lord Keyboard Solo
5. Space Truckin’
6. Woman From Tokyo
7. Black Night
8. Smoke On The Water

Taken from two different recordings of the same day

来日公演2日目、1985年5月9日の大阪公演を収録した二種類のオーディエンス音源をソースとしてリリースされた4枚組プレスCD。[Woman From Osaka]以来の登場となります。アナログ盤でもリリースされており、盤起こしCD、[Revisit In Far East]もリリースされたことがあります。

今回のテープがどのような素性か、既発盤を聴き比べてないので正確なところはわかりませんが、上記二種のCDとも、なかなか良い音質のソースが使われていたのは記憶にあります。当セットで使われているソースも、なかなか良いバランス、音像で録音されています。

Disc1,2のテープはかなりオン気味の音像で、オーディエンス・ノイズも少なめなので、大変聴きやすいと思います。このバランスの良さは録音していた場所というよりも、PAシステムが初日よりも良かったのではないかと思わせます。ダイナミック・レンジが広く、デッドな感じの響きながらも、ライヴ感溢れる音が聴けます。

Disc3,4のテープは、冒頭に開演前の会場の様子が収録されており、Jethro Tullの"Sea Lion"が流れているのが確認出来ます。このツアーの時には他にもFocusの"Sylvia"なんかも流されていました。ショウがスタートしてからは、Disc1,2のテープよりも音が固まり気味というか、やや右側に偏る音像とはいえ、バランスも良く、それなりに入り込める音が録られています。

演奏内容については[Woman From Osaka]を参照してください。

Darker Than Blue [033]
Tokyo 14 May 1985

Disc 1

1. Intro
2. Opening : Bach
3. Highway Star
4. Nobody’s Home
5. Strange Kind Of Woman
6. Blues
7. A Gypsy’s Kiss
8. Perfect Strangers
9. Under The Gun
10. Lazy
11. Ian Paice Drums Solo

Disc 2

1. Child In Time
2. Knockin’ At Your Back Door
3. Difficult To Cure
4. Jon Lord Keyboard Solo
5. Space Truckin’
6. Woman From Tokyo
7. Black Night
8. Smoke On The Water

1985年の来日公演、武道館4連続公演の二日目、5月14日のステージを収録したオーディエンス録音をソースとした2枚組プレスCD。この日付のディスクとしては初登場となるアルバムです。

この公演、私は二階席南側から観ていました。なんとなーく、あの時のことを思いだす音像のよーな気がします。いや、別に音は遠くないですが、やや固まり気味、そして、コンプレスされているような音場で、当時感じていた距離感を思いだしたよーな次第です。濁りはないものの、やや歪みっぽい迫力のある音で録られています。"Childe In Time"のリッチーのソロ・パートで不自然なつなぎがありますが、全体のバランスはまあまあで、オーディエンスノイズも気にならず、うるさいことを言わなければ楽しめる録音だと思います。ただ、もう少しステレオ感があった方が、"Space Truckin’"におけるリッチーのノイズ・パフォーマンスがより面白くなるのはたしかです。

演奏は前日の武道館初日よりも肩の力が抜けたような、各人のプレイをじっくり味わえるものとなっているように思います。また、この日のリッチーのソロは予定調和を避けているようなフシがあり、やや面白いプレイが聴けます。"Under The Gun"のエンディングが揃わなかったのは、これらの要因があったのではなかろうかと思ったり。アンコールの"Black Night"、後半のパートでチャルダーシュのフレーズがちらっと顔を出すのがポイント。東欧の舞踊形式を元に作曲されたクラシック・ナンバーで、リッチーが昔追いかけていたバンド、Nero & The Gladiatorsが得意にしていたレパートリーです。最近は割と有名になってきてますが、当時はあまり知る人は多くなかったと思います。

しかし、"Smoke On The Water"の歌詞、めちゃめちゃですがな(^^;

Langley-281
Tokyo 15 May 1985
Disc 1

1. Opening : Bach Toccata & Fugue
2. Highway Star
3. Nobody’s Home
4. Strange Kind Of Woman
5. Blues – A Gypsy’s Kiss
6. Perfect Strangers
7. Under The Gun
8. Lazy
9. Ian Paice Drums Solo

Disc 2

1. Child In Time
2. Knockin’ At Your Back Door
3. Difficult To Cure
4. Jon Lord Keyboard Solo
5. Space Truckin’
6. Woman From Tokyo
7. Black Night
8. Smoke On The Water

日本公演の最終日程は東京、日本武道館の四連続公演でした。このCDはその３日目、5月15日の公演を収録したものです。

私が初めて足を運んだリッチーのコンサートが、この武道館の四日間でした。当初13、14、15の三日間が発表されて、そのチケットをとったらすでに懐はすっからかん。追加で出た16日が最終日となるのですが、これは観る事が出来ませんでした。最終日ではギター・クラッシュをやったそうで、この前年のRainbow最終公演と、1995年の再編成Rainbowの代々木二日目を見逃した事と並んで、けっこう悔しい思い出です（笑）

なかなかバランスの良いオーディエンス録音のテープが使用されています。全体的にかなり聴きやすく、楽しめる音源ですが、Paから出ているとおぼしきジージーというノイズがやや気になります。これは、当時見に行った時も感じていて、武道館の初日などは、"Strange Kind Of Woman"のコール&レスポンスでかなり酷くなり、途中で演奏を一時中断してしまいました。そのため、この日は"Child In Time"をギター・ソロまでで演奏を終えています。しかし、初めてリッチーを目の前で観る事が出来た感激は筆舌に尽くし難く、私がこれまで観た中で一番印象に残っているコンサートは、この武道館初日です。

この音源が収録された日は演奏自体は私が観た三日間の中では一番まとまっていたように思います。各曲の導入、曲間の遊びなど、バンドとして勢いに乗っているような感じで、凄く楽しめる演奏です。二日目は"Under The Gun"のエンディングがややまとまりにかけ、終わったところでリッチーがペイスに向かって「お前のせいだ」と言わんばかりに指を差し、ペイスが怒ってスティックを投げ付けたという場面もありました。……他の日の事ばっかり書いても仕方ないな（笑）。ギランの声も、日本公演はどれも結構声が出ており、聴きづらいものはありませんが、この日も調子は良いと思います。当時は「やっぱり昔にくらべるとあまり……」とか思っていたのですが、アメリカやヨーロッパでの酷い声を聴くと、この日本公演は、ギランの1985年のベスト・バフォーマンスに近いかもしれません。

5月の日本公演を終えたDeep Purpleは6月からヨーロッパ・ツアーを開始します。

Darker Than Blue [035]
Tokyo 16 May 1985

Disc 1

1. Intro
2. Highway Star
3. Nobody’s Home
4. Strange Kind Of Woman
5. Blues
6. A Gypsy’s Kiss
7. Perfect Strangers
8. Under The Gun
9. Lazy
10. Ian Paice Drums Solo
11. Child In Time

Disc 2

1. Knockin’ At Your Back Door
2. Difficult To Cure
3. Jon Lord Keyboard Solo
4. Space Truckin’
5. Woman From Tokyo
6. Black Night
7. Smoke On The Water

1985年の来日公演最終日、5月16日に行なわれた武道館公演を収録したオーディエンス音源をソースとする、2枚組のプレスCD。この日はアナログ盤[The Perfect Stranger]がリリースされて以来、久々の登場となるディスクです。

使用されているテープは[The Perfect Stranger]とは異なるもの。濁り、こもりのない、クオリティは高いテープですが、バランスは良いものの、音がやや遠めで、武道館のホール・トーンがかなりかかっています。そのため、全体の音像がぼやけ気味であることは否めず、好みを分けそうな録音です。かなりオン気味の録音だった[The Perfect Stranger]とは対照的で、当日の会場のムードを再現するのに向いている録音であることは、たしか。スピーカーで大音量で聴くべしなディスクです。

私はこの最終日は観ていません。タイトルのとおり、この日は日本における、リッチーのギター・クラッシュが飛び出した最後の日にあたり、これを見逃したことはいまだに後悔がうずまいてます。最終日ということで、スタッフ全員のラインダンスがあったりもしますが、観られなかったくやしさで一杯なため、内容については冷静に書けそうにありませんので、パスです（笑）。自分が、リッチーというと経済観念が狂うようになっていったきっかけが、このステージを見逃したことで、そういう意味でも印象深いコンサートではありました。

2009年の春に、4日間の武道館のうち、15日を除いた3日間をセットにしたCD-R、"Perfect Gunners"がリリースされましたが、そこではまた別の音源が使用されています。そちらは収録時間がかなり長く、オープニングのハプニングも収録しているおかげで、新たに判明した（つうか、自分が認識した）事実がありました。

それは、オープニングSEが流れてもなかなかコンサートがスタートしない、じれったい７分間のトラック。当CDでは、再開するちょい前からの収録なので、この部分は聴けないのですが、"Perfect Gunners"がリリースされた時のショップの告知で「別のバロック風クラッシック」と書かれている曲が流れる部分。これはスサートの曲集で、後にBlackmore’s Nightで"Renaissance Faire"として使われるメロディです（このメロディでピンと来ないとは、ブートレガーはやっぱりBlackmore’s Nightには興味無いんだとわかる事実）。この時、武道館にいた観衆は１２年後のリッチーの音楽を一足先に聴かせてもらってたとゆー、実に幸運な人たちだったと（おおげさ）。んで、このオープニングで使われていた演奏を収めたディスクが、イギリス人の古楽演奏家、ディヴィッド・マンロウが鑑修し、1971年にリリースされたレコード[Two Renaissance Dance Bands]。近年、イギリスでCD化されましたが、やっぱり、リッチーはこの人の演奏を聴いていたんですねぇ。

このマンロウという人、若くして亡くなっています（自殺と言われています）が、かなり広く活躍していた人で、ブリティッシュ・ロック、トラッド部門（なんなんだ）でその名を知られているシャーリー・コリンズとのコラボレーションで、1969年にハーヴェスト・レーベルからトラッドが主題のアルバム、"Anthems In Eden"をリリースしています。このレコードが出た時、同時に発売されたのが、Deep Purpleのハーヴェスト移籍第一弾、[The Book Of Taliesyn]でありました。とゆーことで、マンロウとリッチーのどうでもいい因縁話でした（笑）

No Number (Ritchie’s Box)
Stockholm
16 June 1985
Disc 1

1. Highway Star
2. Nobody’s Home
3. Strange Kind Of Woman
4. A Gypsy’s Kiss
5. Perfect Strangers
6. Under The Gun
7. Lazy – Drum Solo
8. Child In Time

Disc 2

1. Knocking At Your Back Door
2. Difficult To Cure
3. Space Truckin’
4. Woman From Tokyo
5. Black Night
6. Smoke On The Water

ヨーロッパ・ツアーは6月14日から16日にかけて行われたスエーデン、ストックホルムの3連続公演からスタートしました。これは、この3連続公演から、タイトルどおり3日目の16日を収録してリリースされたアナログ盤を復刻したものです。2001年にオフィシャル・ブートレッグ・シリーズの一枚としても、リリースされています。

ボーカルが若干聴こえにくい他はまあまあ満足できるバランスで収録されていますが、演奏自体は出来の良いもの、そうでないもののムラが大きいような気がします。特に序盤にアンサンブルの乱れが気になる個所が多いです。日本公演から若干時間を置いたために、カンが戻り切れていないような感じです。

No Number
Paris 9 July,1985
Disc 2 7-8 : Long Beach 1 February,1985
Disc 1

1. Highway Star
2. Nobody’s Home
3. Strange Kind Of Woman
4. Blues – A Gypsy’s Kiss
5. Perfect Strangers
6. Under The Gun
7. Knocking At Your Back Door

Disc 2

1. Difficult To Cure
2. Jon Lord Solo
3. Space Truckin’
4. Woman From Tokyo
5. Black Night
6. Smoke On The Water
7. Child In Time
8. Speed King

このヨーロッパ・ツアーで出回っているライヴCDも、ほとんどがアナログのコピー盤です。これも、音源自体はアナログ盤"Under The Gun"として出回っていたものです。コピーではないようですが。

このCDはジャケットのクレジットでは7月8日となっていますが、正確には7月9日、パリでのライヴを収録しています。パリでは8日、9日の2日間公演を行なっていますが、2日間ともビデオ・シューティングが行なわれ、9日のほうはTV放映されています。オフィシャルビデオ、"Heavy Metal Pionners"にも一部使用されています。この音源は、そのビデオから音声を落して来たものです。8日のほうの映像は、現在まで公開されていません。

この日のギランの調子は最悪で、ほとんど声が出ていません。おかげで"Child In Time"はこの日は演奏されなかったか、放送ではカットされたかした様です。この日の聴き物 (観物?)は、"Under The Gun"でしょう。"Perfect Strangers"アルバム発表のさいのインタビューでも、この曲のソロは気に入っていると言っていたリッチーですが、その言葉どおり、このツアーで聴けるこの曲はどれもなかなかの所を聴かせてくれます。この日のビデオでも、一番プレイ、アクションとも充実していると思います。

最後に収録されている2曲は、アメリカ・ツアー序盤、2月1日のロングビーチ公演を収録しています。こちらはオーディエンス録音で、あまり音質は良くありません。たぶんアナログ盤"Purple Reign"からのコピーだと思われます。ここには収録されていませんが、この日、リッチーがこのツアーでは全然予定に入っていなかった"Woman From Tokyo"をやりだします。ギランは歌詞を覚えていなくて、笑ってごまかしてしまい、あまり長く演奏していませんが、これ以降だんだんとセットリストに組み込まれるようになっていきます。

No Number (Ritchie’s Box)
Zurich 14 July 1985
Disc 1

1. Highway Star
2. Nobody’s Home
3. Strange Kind Of Woman
4. A Gypsy’s Kiss
5. Perfect Strangers
6. Under The Gun
7. Lazy
8. Child In Time

Disc 2

1. Knocking At Your Back Door
2. Difficult To Cure
3. Space Truckin’
4. Woman From Tokyo
5. Black Night
6. Smoke On The Water

前段のパリから約1週間後の、スイスでのライヴを収録しています。3枚組のアナログ盤でリリースされていたものをジャケごとコピーしたもので、かなりきついスクラッチノイズがはいります。音質自体は、かなり良好なオーディエンス録音です。もうちょっと臨場感があれば最高なんですが……ちょっとステージが遠い感じです。

ギランの調子も、パリに比べれば良いほうで、再結成Deep Purpleの典型的な演奏を展開しています。この頃になると、細かいアドリブがアメリカの頃とかなり違ってきていて、それを聴き分ける楽しみがありますが、ちょっとマニアックかも(^^;)

このヨーロッパ・ツアーのあと、8月には短いアメリカ・ツアーがあったようですが、今の所その音源はアナログ、CDともに存在しません。ツアー終了後、彼らはオフに入ります。年があけて4月から、ニューアルバムのレコーディングが開始されます。このレコーディングの開始までにギランとグローヴァーはソロアルバムの曲作り、リッチーもRainbowのライヴ・オムニバス"Final Vinyl"の制作と、各自ソロ活動を行なっていました。ニューアルバムのレコーディングは、イアン・ギランと他のメンバーとの対立が原因で、かなり難航したようです。結局これがエスカレートし、後にギランは解雇されることになりますが、この時点では、何とかアルバムを完成させ、年があけて1月にはリリースされます。